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アーティスティック・コラボレーション
エミリーとの再会
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Coming soon!
アートセミナーが終わってから、ユキとエミリーは会うことも連絡(れんらく)することもありませんでした。おたがいに、もう会うことはないだろう、と思っていました。
9月のはじめのある日、ユキは兼六園(けんろくえん)にさんぽに行きました。兼六園は金沢にあります。有名な3つの日本庭園(ていえん)の中の1つです。江戸時代に今の石川県のあたりをおさめていた前田氏(まえだし:日本の氏族)が子どもから孫(まご)へと伝えて、時間をかけてつくりました。ユキは1回行きましたが、この日はもう一度ゆっくり見てみようと思いました。
庭園に入ると、石の門がありました。近くに木でできた小さい建物もありました。茶道(さどう)をする所だそうです。少し歩くと、小さい池がありました。池の向こうに滝(たき)が見えました。この庭園にはもう一つ大きい池があります。この小さい池は大きい池と川でつながっていて、大きい池から水が流れてきます。その一部がこの滝になっているそうです。
(水が落ちる音が聞こえる。目を閉(と)じても、景色(けしき)が見えるようだ。)
ユキは思いました。また少し歩くと、小さい山がありました。一番上までのぼると、下に大きい池(いけ)が見えました。山を下りると、池のほとりに大きい岩(いわ)がいくつもありました。まるで海岸(かいがん)のようです。その道の先には、有名な灯篭(とうろう)が見えました。池の近くを歩いて門に向かうと、噴水(ふんすい)がありました。大きい池から小さい池に流れる水が自然にふき出しているそうです。水の高さは3.5mぐらいですが、大きい池と小さい池の水の高さによって変わります。日本で一番古い噴水だと言われています。
(水がシュっと1本上がっているだけだけど、シンプルでまわりの景色に合っている。)
ユキは思いました。そのあと、ユキは川の上の石の橋(はし)をわたって、門にもどりました。ユキは、日本の自然がよくあらわされた庭園だと思いました。
さんぽをしている時も、ユキはアートセミナーで先生に言われたことが気になっていました。
(これから私はどんな彫刻(ちょうこく)を作っていけばいいんだろう? 個性(こせい)って何だろう?)
そして、考えました。
(兼六園は自然を大切にしたうつくしい庭園だと思う。私の彫刻も、今までのように自然の形を大切にしたものでいいんじゃないかな? それが私の個性なんじゃないかな?)
そう考えると、急にエミリーと話がしたくなりました。
(エミリーに、この庭園で感じたことを話したい。)
そして、エミリーにスマートフォンでメッセージを送りました。すぐにエミリーから電話がありました。
「今、兼六園にいるの? じゃ、私もすぐ行くから待っていて。」
ユキはほっとしました。こうして、ユキはエミリーと再会(さいかい)しました。エミリーといっしょに、もう一度庭園を歩きながら、言いました。
「自然な感じの庭園でしょう?」
「えっ、私は人工的だと思った。だって、全部人の手でつくったものだよね?」
ユキはびっくりして言いました。
「えっ、そういう見方もあるんだ・・・。」
エミリーも言いました。
「私も自然を大切にしているなんて思ったことがなかった。ヘヘッ。」
2人は少し笑いました。ユキは
「いろいろな見方があることを考えないといけないね。とくに私たち、芸術家(げいじゅつか)なんだから・・・。ヘヘッ。」
2人はまた笑いました。エミリーは言いました。
「ねえ、夏休みはまだ1か月あるから、セミナーのリベンジしない? もう一度コラボ――コラボレーションのことです――、してみない?」
「えっ、ほんと? いいの? うれしい! やろう!」
ユキは、エミリーの予想(よそう)しなかった提案(ていあん)を、本当にうれしく思いました。
「じゃ、この庭園でやってみない?」
「うん、いいよ。自然なのか、人工的なのか、って考えながらね。ヘヘッ。」
9月のはじめのある日、ユキは兼六園(けんろくえん)にさんぽに行きました。兼六園は金沢にあります。有名な3つの日本庭園(ていえん)の中の1つです。江戸時代に今の石川県のあたりをおさめていた前田氏(まえだし:日本の氏族)が子どもから孫(まご)へと伝えて、時間をかけてつくりました。ユキは1回行きましたが、この日はもう一度ゆっくり見てみようと思いました。
庭園に入ると、石の門がありました。近くに木でできた小さい建物もありました。茶道(さどう)をする所だそうです。少し歩くと、小さい池がありました。池の向こうに滝(たき)が見えました。この庭園にはもう一つ大きい池があります。この小さい池は大きい池と川でつながっていて、大きい池から水が流れてきます。その一部がこの滝になっているそうです。
(水が落ちる音が聞こえる。目を閉(と)じても、景色(けしき)が見えるようだ。)
ユキは思いました。また少し歩くと、小さい山がありました。一番上までのぼると、下に大きい池(いけ)が見えました。山を下りると、池のほとりに大きい岩(いわ)がいくつもありました。まるで海岸(かいがん)のようです。その道の先には、有名な灯篭(とうろう)が見えました。池の近くを歩いて門に向かうと、噴水(ふんすい)がありました。大きい池から小さい池に流れる水が自然にふき出しているそうです。水の高さは3.5mぐらいですが、大きい池と小さい池の水の高さによって変わります。日本で一番古い噴水だと言われています。
(水がシュっと1本上がっているだけだけど、シンプルでまわりの景色に合っている。)
ユキは思いました。そのあと、ユキは川の上の石の橋(はし)をわたって、門にもどりました。ユキは、日本の自然がよくあらわされた庭園だと思いました。
さんぽをしている時も、ユキはアートセミナーで先生に言われたことが気になっていました。
(これから私はどんな彫刻(ちょうこく)を作っていけばいいんだろう? 個性(こせい)って何だろう?)
そして、考えました。
(兼六園は自然を大切にしたうつくしい庭園だと思う。私の彫刻も、今までのように自然の形を大切にしたものでいいんじゃないかな? それが私の個性なんじゃないかな?)
そう考えると、急にエミリーと話がしたくなりました。
(エミリーに、この庭園で感じたことを話したい。)
そして、エミリーにスマートフォンでメッセージを送りました。すぐにエミリーから電話がありました。
「今、兼六園にいるの? じゃ、私もすぐ行くから待っていて。」
ユキはほっとしました。こうして、ユキはエミリーと再会(さいかい)しました。エミリーといっしょに、もう一度庭園を歩きながら、言いました。
「自然な感じの庭園でしょう?」
「えっ、私は人工的だと思った。だって、全部人の手でつくったものだよね?」
ユキはびっくりして言いました。
「えっ、そういう見方もあるんだ・・・。」
エミリーも言いました。
「私も自然を大切にしているなんて思ったことがなかった。ヘヘッ。」
2人は少し笑いました。ユキは
「いろいろな見方があることを考えないといけないね。とくに私たち、芸術家(げいじゅつか)なんだから・・・。ヘヘッ。」
2人はまた笑いました。エミリーは言いました。
「ねえ、夏休みはまだ1か月あるから、セミナーのリベンジしない? もう一度コラボ――コラボレーションのことです――、してみない?」
「えっ、ほんと? いいの? うれしい! やろう!」
ユキは、エミリーの予想(よそう)しなかった提案(ていあん)を、本当にうれしく思いました。
「じゃ、この庭園でやってみない?」
「うん、いいよ。自然なのか、人工的なのか、って考えながらね。ヘヘッ。」
アートセミナーが終わってから、ユキとエミリーは会うことも連絡(れんらく)することもありませんでした。おたがいに、もう会うことはないだろう、と思っていました。
9月のはじめのある日、ユキは兼六園(けんろくえん)にさんぽに行きました。兼六園は金沢にあります。有名な3つの日本庭園(ていえん)の中の1つです。江戸時代に今の石川県のあたりをおさめていた前田氏が子どもから孫(まご)へと伝えて、時間をかけてつくりました。ユキは1回行きましたが、この日はもう一度ゆっくり見てみようと思いました。
庭園に入ると、石の門がありました。近くに木でできた小さい建物もありました。茶道(さどう)をする所だそうです。少し歩くと、小さい池がありました。池の向こうに滝(たき)が見えました。この庭園にはもう一つ大きい池があります。この小さい池は大きい池と川でつながっていて、大きい池から水が流れてきます。その一部がこの滝になっているそうです。
(水が落ちる音が聞こえる。目を閉(と)じても、景色(けしき)が見えるようだ。)
ユキは思いました。また少し歩くと、小さい山がありました。一番上までのぼると、下に大きい池が見えました。山を下りると、池のほとりに大きい岩がいくつもありました。まるで海岸(かいがん)のようです。その道の先には、有名な灯篭(とうろう)が見えました。池の近くを歩いて門に向かうと、噴水(ふんすい)がありました。大きい池から小さい池に流れる水が自然にふき出しているそうです。水の高さは3.5mぐらいですが、大きい池と小さい池の水の高さによって変わります。日本で一番古い噴水だと言われています。
(水がシュっと1本上がっているだけだけど、シンプルでまわりの景色に合っている。)
ユキは思いました。そのあと、ユキは川の上の石の橋(はし)をわたって、門にもどりました。ユキは、日本の自然がよくあらわされた庭園だと思いました。
さんぽをしている時も、ユキはアートセミナーで先生に言われたことが気になっていました。
(これから私はどんな彫刻を作っていけばいいんだろう? 個性って何だろう?)
そして、考えました。
(兼六園は自然を生かした庭園だと思う。私の彫刻も、今までのように自然をそのまま生かしたものでいいんじゃないかな? それが私の個性なんじゃないかな?)
そう考えると、急にエミリーと話がしたくなりました。
(エミリーに、この庭園で感じたことを話したい。)
そして、エミリーにスマートフォンでメッセージを送りました。すぐにエミリーから電話がありました。
「今、兼六園にいるの? じゃ、私もすぐ行くから待っていて。」
ユキはほっとしました。こうして、ユキはエミリーと再会(さいかい)しました。エミリーといっしょに、もう一度庭園を歩きながら、言いました。
「自然な感じの庭園でしょう?」
「えっ、私は人工的だと思った。だって、全部人の手でつくったものだよね?」
ユキはびっくりして言いました。
「えっ、そういう見方もあるんだ・・・。」
エミリーも言いました。
「私も自然を生かしてるなんて思ったことがなかった。ヘヘッ。」
2人は少し笑いました。ユキは
「いろいろな見方があることを考えないといけないね。とくに私たち、芸術家(げいじゅつか)なんだから・・・。ヘヘッ。」
2人はまた笑いました。エミリーは言いました。
「ねえ、夏休みはまだ1か月あるから、セミナーのリベンジしない? もう一度コラボ――コラボレーションのことです――、してみない?」
「えっ、ほんと? いいの? うれしい! やろう!」
ユキは、エミリーの思いがけない提案(ていあん)を、本当にうれしく思いました。
「じゃ、この庭園でやってみない?」
「うん、いいよ。自然なのか、人工的なのか、って考えながらね。ヘヘッ。」
9月のはじめのある日、ユキは兼六園(けんろくえん)にさんぽに行きました。兼六園は金沢にあります。有名な3つの日本庭園(ていえん)の中の1つです。江戸時代に今の石川県のあたりをおさめていた前田氏が子どもから孫(まご)へと伝えて、時間をかけてつくりました。ユキは1回行きましたが、この日はもう一度ゆっくり見てみようと思いました。
庭園に入ると、石の門がありました。近くに木でできた小さい建物もありました。茶道(さどう)をする所だそうです。少し歩くと、小さい池がありました。池の向こうに滝(たき)が見えました。この庭園にはもう一つ大きい池があります。この小さい池は大きい池と川でつながっていて、大きい池から水が流れてきます。その一部がこの滝になっているそうです。
(水が落ちる音が聞こえる。目を閉(と)じても、景色(けしき)が見えるようだ。)
ユキは思いました。また少し歩くと、小さい山がありました。一番上までのぼると、下に大きい池が見えました。山を下りると、池のほとりに大きい岩がいくつもありました。まるで海岸(かいがん)のようです。その道の先には、有名な灯篭(とうろう)が見えました。池の近くを歩いて門に向かうと、噴水(ふんすい)がありました。大きい池から小さい池に流れる水が自然にふき出しているそうです。水の高さは3.5mぐらいですが、大きい池と小さい池の水の高さによって変わります。日本で一番古い噴水だと言われています。
(水がシュっと1本上がっているだけだけど、シンプルでまわりの景色に合っている。)
ユキは思いました。そのあと、ユキは川の上の石の橋(はし)をわたって、門にもどりました。ユキは、日本の自然がよくあらわされた庭園だと思いました。
さんぽをしている時も、ユキはアートセミナーで先生に言われたことが気になっていました。
(これから私はどんな彫刻を作っていけばいいんだろう? 個性って何だろう?)
そして、考えました。
(兼六園は自然を生かした庭園だと思う。私の彫刻も、今までのように自然をそのまま生かしたものでいいんじゃないかな? それが私の個性なんじゃないかな?)
そう考えると、急にエミリーと話がしたくなりました。
(エミリーに、この庭園で感じたことを話したい。)
そして、エミリーにスマートフォンでメッセージを送りました。すぐにエミリーから電話がありました。
「今、兼六園にいるの? じゃ、私もすぐ行くから待っていて。」
ユキはほっとしました。こうして、ユキはエミリーと再会(さいかい)しました。エミリーといっしょに、もう一度庭園を歩きながら、言いました。
「自然な感じの庭園でしょう?」
「えっ、私は人工的だと思った。だって、全部人の手でつくったものだよね?」
ユキはびっくりして言いました。
「えっ、そういう見方もあるんだ・・・。」
エミリーも言いました。
「私も自然を生かしてるなんて思ったことがなかった。ヘヘッ。」
2人は少し笑いました。ユキは
「いろいろな見方があることを考えないといけないね。とくに私たち、芸術家(げいじゅつか)なんだから・・・。ヘヘッ。」
2人はまた笑いました。エミリーは言いました。
「ねえ、夏休みはまだ1か月あるから、セミナーのリベンジしない? もう一度コラボ――コラボレーションのことです――、してみない?」
「えっ、ほんと? いいの? うれしい! やろう!」
ユキは、エミリーの思いがけない提案(ていあん)を、本当にうれしく思いました。
「じゃ、この庭園でやってみない?」
「うん、いいよ。自然なのか、人工的なのか、って考えながらね。ヘヘッ。」