Coming soon!
この思いは、中国に帰ってからもユーの心にのこっていました。そしてそれは、知らないうちに、日本にもう一度行ってみたい、日本に留学したい、という気持ちにかわっていったのです。
ユーは一度、日本への留学をやめたのですが、いつのまにか、トウ先生にもらったパンフレットを見たり、日本の大学についてしらべたりし始めました。そして、とうとう、両親にこう言いました。
「お父さん、お母さん、ぼく、日本で勉強したい。」
すると、お父さんとお母さんは
「本当にそう思ってるの? 日本で天文学を勉強するの?」
「だいじょうぶ? 試験、がんばれるの? 大学に入ってからも大変よ。」
と言いました。
「うん。今度こそだいじょうぶ。がんばる。」
ユーははっきりと答えました。
それから、ユーは、毎日集中して日本語の勉強をしました。日本語の教室は高いので行きませんでしたが、日本語のテキストを読んだり、インターネットの動画(どうが:ビデオ)を見たりしました。数学と理科も忘れないようにふくしゅうしました。本当にいっしょうけんめいがんばりました。
秋になって、日本の留学生試験を受けました。まだ日本語があまり上手になっていない時だったので、練習だと思って受けました。数学と理科はよくできましたが、日本語は60%ぐらいできただけでした。これだと、天文学が勉強できる大学には入れそうにないので、春の試験をめざして、あと半年勉強をつづけることにしました。
それから、ユーはひっしに日本語と数学と理科の勉強をつづけました。毎日毎日勉強するのは大変だと思っていましたが、つづけると勉強するのがふつうになって、勉強しないと気持ちが悪いぐらいでした。
春になって、もう一度日本の留学生試験を受けました。数学と理科はよくできました。日本語も80%ぐらいできました。
(これなら、どこか入れる!)
ユーはうれしくなりました。
ユーは前にしらべたことがある国立の東京数理大学(とうきょうすうりだいがく)を受けることにしました。この大学の理学部天文学科の試験では、理科と数学があります。ユーのとくいな科目(かもく)です。それでも安心はできません。試験の日までもう一度ふくしゅうしてじゅんびしました。
いよいよ試験の日になりました。数学と理科の試験がぶじに終わりました。ユーは、ほとんどできたと思いました。
2日後のはっぴょうの日、ユーはこわいと思いながら、大学のホームページを開きました。受験番号(じゅけんばんごう)を入力して「試験けっかを見る」というボタンをクリックすると、けっかを見ることができます。ユーは、えいっ、と思い切ってクリックしました。そこにはどんな字があったと思いますか。そうです。「合格」という字がありました。ユーは
「やったーーーー!」
とさけびました。少しおそくなりましたが、少し大変でしたが、自分で考えて、自分がやりたいことができるようになったのです。ユーはもう一度自信をとりもどしました。
この思いは、中国に帰ってからもユーの心にのこっていました。そしてそれは、知らないうちに、日本にもう一度行ってみたい、日本に留学したい、という気持ちにかわっていったのです。
ユーは一度、日本への留学をやめたのですが、いつの間にか、トウ先生にもらったパンフレットを見たり、日本の大学について調べたりし始めました。そして、とうとう、両親にこう言いました。
「お父さん、お母さん、ぼく、日本で勉強したい。」
すると、お父さんとお母さんは
「本当にそう思ってるの? 日本で天文学を勉強するの?」
「だいじょうぶ? 試験、がんばれるの? 大学に入ってからも大変よ。」
と言いました。
「うん。今度こそだいじょうぶ。がんばる。」
ユーははっきりと答えました。
それから、ユーは、毎日集中して日本語の勉強をしました。日本語の教室は高いので行きませんでしたが、日本語のテキストを読んだり、インターネットの動画(どうが)を見たりしました。数学と理科も忘れないようにふくしゅうしました。本当にいっしょうけんめいがんばりました。
秋になって、日本の留学生試験を受けました。まだ日本語があまり上手になっていない時だったので、練習だと思って受けました。数学と理科はよくできましたが、日本語は60%ぐらいできただけでした。これだと、天文学が勉強できる大学には入れそうにないので、春の試験をめざして、あと半年勉強を続けることにしました。
それから、ユーはひっしに日本語と数学と理科の勉強をつづけました。毎日毎日勉強するのは大変だと思っていましたが、つづけると勉強するのがふつうになって、勉強しないと気持ちが悪いぐらいでした。
春になって、もう一度日本の留学生試験を受けました。数学と理科はよくできました。日本語も80%ぐらいできました。
(これなら、どこか入れる!)
ユーはうれしくなりました。
ユーは前に調べたことがある国立の東京数理大学を受けることにしました。この大学の理学部天文学科の試験では、理科と数学があります。ユーの得意な科目(かもく)です。それでも安心はできません。試験の日までもう一度復習して準備しました。
いよいよ試験の日になりました。数学と理科の試験が無事に終わりました。ユーは、ほとんどできたと思いました。
2日後の発表の日、ユーはこわいと思いながら、大学のホームページを開きました。受験番号を入力して「試験結果を見る」というボタンをクリックすると、結果を見ることができます。ユーは、えいっ、と思い切ってクリックしました。そこにはどんな字があったと思いますか。そうです。「合格」という字がありました。ユーは
「やったーーーー!」
とさけびました。少しおそくなりましたが、少し大変でしたが、自分で考えて、自分がやりたいことができるようになったのです。ユーはもう一度自信をとりもどしました。