Coming soon!
春になりました。シュテファンは日本に来ました。今日は入学式です。
シュテファンが右と左を見ると、高い石のはしらが2本立っています。右のはしらに「東南大学」の名前があります。そうです。ここは東南大学の門の前なのです。
「ああ、ほんとうに来たんだ。あの『東南大学』に!」
シュテファンの心は、少しの「もやもや」もなくて、この日の天気のようにはればれとしていました。シュテファンの心は気持ちがよく、はれていました。空も、くものない青い空です。
門をとおって大学の中に入ると、道の左にも右にもさくらがさいています。はながだいぶ下に落ちていますが、まだきれいです。
(ああ、これが、本物のさくらだ!)
写真でしか見たことがなかったので、シュテファンはとてもうれしく思いました。
道をまっすぐ行くと、道のさいごに大きな建物がありました。たくさんの人があつまる大学の建物です。その建物の前に「入学式」と書いたかんばんがありました。
(これから日本の大学に入るんだ。どんな生活が待っているんだろう。日本人と友だちになれるだろうか。)
シュテファンいろいろなことを考えました。そのとき、前に背が高い外国人の男の人が見えました。
(あれっ、見たことがある気がする……)
シュテファンは、いそいで近くに歩いていきました。
「すみません、カールさんですよね」
「あっ、シュテファンさん!」
しけんのときに会ったカールでした。
「よかった。また会えましたね。入学式に出るんでしょう?」
とシュテファンが言うと、
「ええ、そうです。2人とも、ごうかくできてよかったです。これからもよろしくね」
とカールが言いました。シュテファンも
「こちらこそ、よろしく」
と言いました。2人ともわらって、建物に入っていきました。
建物の中には、今日入学する学生がたくさん、すわっていました。ほとんどが日本人でしたが、外国人も少しいるようです。
入学式では、大学のトップの学長や、学生の代表が前にあるステージの上で話をしました。シュテファンたちはすわって、しずかに聞きました。学長は、時間を大切にしてほしいと話していました。学生は、勉強やいろいろな活動をして、たくさんの経験をしたいと話していました。ぜんぶ日本語でしたが、シュテファンはだいたいわかったと思いました。そして、さいごに校歌を聞きました。校歌は、学校の歌です。歌について書いてあるプリントをもらったので、ほんとうは歌わなければなりませんでしたが、はじめてだったので聞くだけでした。きれいな歌でした。
シュテファンはカールと話しました。
「ドイツの大学には入学式がないことが多いけれど、日本ではこういう入学式をするんだね」
「うん。フォーマルな感じだ」
シュテファンはここにも文化のちがいを感じました。
春になりました。シュテファンは日本にやって来ました。今日は入学式です。
シュテファンが右と左を見ると、高い石のはしらが2本立っています。右のはしらに「東南大学」の名前があります。そうです。ここは東南大学の門の前なのです。
「ああ、ほんとうに来たんだ。あの『東南大学』に!」
シュテファンの心は、少しの「もやもや」もなくて、この日の天気のようにはればれとしていました。
門をとおって大学の中に入ると、とおりの左右に桜が咲いています。はなびらがだいぶ下に落ちていますが、まだきれいです。
(ああ、これが本物の桜だ!)
写真でしか見たことがなかったので、シュテファンはとてもうれしく思いました。
そのとおりをまっすぐ行くと、つきあたりに大きな建物がありました。いろいろなイベントをするための建物です。その建物の前に「入学式」と書いたかんばんがありました。
(いよいよこれから日本の大学に入るんだ。どんな生活が待っているんだろう。日本人と友だちになれるかなあ。)
いろいろなことが頭にうかびました。そのとき、前に背が高い外国人の男の人が見えました。
(あれっ、見たことがあるかもしれない……)
シュテファンは、いそいで近くに歩いていきました。
「すみません、カールくんですよね」
「あっ、シュテファンくん!」
しけんのときに会ったカールでした。
「よかった。また会えましたね。入学式に出るんでしょう?」
とシュテファンが言うと、
「ええ、そうです。2人ともごうかくできてよかったですね。これからもよろしくね」
とカールが言いました。シュテファンも
「こちらこそ、よろしく」
と言いました。2人ともにっこりして、建物に入っていきました。
建物の中には、たくさんの新入生がすわっていました。ほとんどが日本人でしたが、外国人も少しいるようです。
入学式では、学長のあいさつと新入生のメッセージを聞きました。学長は、時間を大切にしてほしいと話していました。新入生は、勉強やいろいろな活動をしてけいけんをひろげたいと話していました。ぜんぶ日本語でしたが、シュテファンはだいたいわかったと思いました。そして、さいごに校歌を聞きました。校歌のプリントをもらったので、ほんとうは歌わなければなりませんでしたが、はじめてだったので聞くだけでした。きれいなメロディーでした。
シュテファンはカールと話しました。
「ドイツの大学には入学式がないことが多いけど、日本ではこういう入学式をするんだね」
「そうだね。フォーマルな感じだね」
シュテファンはこんなところにも文化のちがいを感じました。