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友情は味見から
メイリン、中国料理を作る会に再(さい)チャレンジ
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Coming soon!
Coming soon!
つぎの自主ゼミの日、メイリンは料理をいっしょに作ったクラスメートに言いました。
「この間は本当にありがとう。でも、エビが食べられなくてざんねんだったから、もういちどチャレンジしたいと思ってるんだ。また来てくれるかな?」
「うん。つごうがつけば、行くよ。」
「うん。楽しかったから、また作りたい。」
「じゃ、こんどはぎょうざ、水(すい)ぎょうざを作ろうと思うの。中に入れるものはとくに決まりはなくて、何でもいいの。だから、こんどはだいじょうぶだと思う。」
「じゃ、食べたいものを持っていってもいい?」
「ぼくもれいぞうこにいろいろあるから、持ってってもいい?」
「うん。もちろん。ありがとう。」
こうして、つぎの日曜日の昼に集まることになりました。
日曜日、りょうの食堂に4人のクラスメートと2人のせんぱいが集まりました。日本人学生2人と留学生2人と、せんぱいは、メイリンの部屋のとなりに住んでいる、スニョンとナンシーです。メイリンは水ぎょうざの説明を始めました。
「今日は水ぎょうざを作ります。日本ではぎょうざと言うと、やきぎょうざをイメージすると思いますが、中国では水ぎょうざをイメージします。中国では主食として水ぎょうざを食べるんです。」
「へえ、日本では、白いごはんやチャーハンといっしょにぎょうざを食べるよね。」
「うん。おかずだよね。」
「同じぎょうざでも国によってちがうのね。」
日本人のクラスメートが口々に言いました。
「中国ではよく水ぎょうざをスープといっしょに食べます。ですから、今日は水ぎょうざとスープを作りたいと思いますが、いいですか。」
「ええ、お願いします。」
「では、はじめにぎょうざを作ります。ぎょうざの皮(かわ)も作れるんだけど、今日は売っているものを使いましょう。大きくてまるい皮を買ってきました。」
「ありがとう。」
「中に入れる具(ぐ)は、ぶたのひき肉と白菜にしましょう。これです。でも決まりがあるわけじゃないので、ほかにも好きなものを入れてください。」
「インドのカレー粉があったから、持ってきたよ。」
「ぼくはオリーブを持ってきた。スペインのオリーブだよ。」
「私はなっとう。」
韓国人のスニョンとアメリカ人のナンシーも食べ物を持って来てくれました。
「私はキムチ、持ってきた。」
「私はハム。」
「ありがとうございます。カレー粉はそのままでいいけど、持ってきたものはこまかく切って、あとでぶた肉にまぜるといいと思います。」
「はーい、わかりました。」
「では、白菜をこまかく切って、少し塩をふって手でもんでください。」
「はい、白菜をみじん切りね。こまかく切ることを日本語でみじん切りと言うよね。」
「ああ、日本語の勉強になります!」
「それで、塩を少しかけて、手でもむんだね。」
「やわらかくなったら、水が出ないようになるまで、しっかりしぼってください。」
「しっかりしぼって、水を切るんですね。これでいい?」
「はい。手でにぎってふったとき、水が下に落ちなければだいじょうぶです。じゃ、このボールに入れておいてください。」
「はい。」
「それから、ほしエビ、ほしてかわいたエビですが、これをミキサーに入れてこなにしておきます。ほしエビパウダーです。これを入れると、うま味(み)が出るんです。」
「ああ、おいしそうね。」
「ええ。これはうま味、おいしさを感じる味のことですが、それを出したいときは、どんな料理にも使えます。便利ですよ。れいぞうこに入れて取っておけます。」
「それはいいね。」
「ええ。ぜひ使ってみてください。うま味は、日本料理でも大切にされてますよね。」
「ええ。みそしるなどはうま味を感じることができる料理だと言いますね。」
「うま味は、人にとって必要な5つの味の1つだといわれているそうです。人は5つの味を感じることで、安全にひつようなえいようをとることができるそうです。」
「ああ、そうなのね。で、5つの味って?」
「甘い味、すっぱい味、しょっぱい味、にがい味、そしてうま味です。うま味を感じることはタンパクしつをとったサインになるそうです。」
メイリンは、上海にいたときに本で読んだことを思い出しながら、いっしょうけんめい説明しました。
「そうそう、みそしるを飲むと、うま味を感じる。みそはだいずから作られていてタンパクしつがある。勉強になる~。」
「そうそう。そして、ひき肉としょうゆとオリーブオイル、ごま油、ほしエビパウダー、こしょうをまぜてください。みなさんの持ってきたものも入れてください。白っぽくなるまで、まぜてください。」
「はい。」
「その間に、私はもっとおいしくするためのスパイスを作ります。ねぎとしょうがと、好きじゃなければ入れなくてもいいですが、コリアンダーかパクチーをこまかく切って、えっと、みじん切りにしておきます。」
「薬味(やくみ)だね。おいしそう。私はパクチーが好き。」
「好きなら、入れましょう。」
「お肉がそろそろ白くなってきた。」
「ああ、いい感じですね。じゃ、そこに、はじめにこまかく切った白菜を入れてまぜます。そのあとで、スパイスを、やくみですね、入れて、やさしくまぜます。」
「これでいい?」
「はい。いいです。じゃ、ぎょうざの皮(かわ)に肉を分けてのせて、皮のまわりに水をつけて半分におります。こんなふうに…。」
「はい。」
「そして、肉が外にでないように、おさえてしっかり閉じてください。それから、もういちど両方のはしに水をつけてくっつけます。まるくなりますね。」
「これでいい?」
「ああ、上手ですね。これはむかしの中国のお金、今で言うコインのような形です。お金を持ってきてくれるという意味があります。」
「そうですか。かわいいけど、そういう意味があるんだね。」
「ええ。じゃ、私も作ります。中国、とくに北のほうでは、むかしから旧正月、2月のはじめごろですね、によく食べます。家族でいっしょに作ることも多いですよ。」
「楽しそう。日本では、家族で作る料理というのは、あまり聞かないね。むかしは男の人は台所に入るな、と言われていたみたい。料理は女の人が作るものだと考えられてた。今、そう考えている男の人は結婚できないかもしれないけど。」
「そうなんですね。中国では、前から男の人も料理を作っていたようですよ。」
話している間に、ぎょうざが40個できました。
「じゃ、ぎょうざをゆでましょう。なべにおゆがわいたら、入れてください。ぎょうざとぎょうざがくっつかないように、ゆっくりおゆをかきまぜてください。」
「わかりました。」
「8分ぐらいゆでてください。その間に、いっしょに食べるレタスをちぎっておいてください。これから、スープを作ります。」
「どんなスープですか。」
「今日はたまごスープにしましょう。でも、どんなスープでもいいと思います。たとえば、野菜をにて作ったスープとか。ぎょうざといっしょにいただくので、味がうすいほうがいいですね。」
「へえ。自由でうれしいね。家にあるもので作れそう。」
「ええ。それが中国料理のとくちょうの1つだと思います。じゃ、しいたけをほそく切ってください。それから、たまごを1つわって、まぜておいてください。」
「はい。」
「それから、水をあたためながらしいたけと塩を入れて、わきはじめたら、たまごをゆっくり少しずつ入れます。卵がういてきたら、火を止めて、カップに入れます。」
「これでいいですか。」
「いいですね。おいしそうです。これでスープができました。」
「ぎょうざ、そろそろ8分たちますね。」
「そうですね。ぎょうざを取る前に、こうやって、ちぎったレタスをざるに入れて、それをぎょうざをゆでているなべに入れます。」
「へえ、ぎょうざの上に入れるんだ。」
「ええ。それでやわらかくなるまでぎょうざといっしょににます。あ、そろそろいいですね。じゃ、火を止めましょう。」
「はい。」
「で、レタスの水を切って、おさらにおきます。ぎょうざも水を切って、レタスの上におきます。これでできあがりです。」
「わあ、おいしそう!」
「さいごに、タレを作ります。しょうゆとお酢(す)とさとうとごま油と、みじん切りにしたねぎとショウガをまぜたらできあがりです。」
「わあ、かんたんね。」
「かんたんですけど、おいしいですよ。これで、全部できました!」
「ありがとう。よくわかりました。」
「じゃあ、さっそくいただきましょう。」
できあがった料理を見て、みんなうれしそうでした。
「いただきましょう。」
「ぎょうざはレタスといっしょにたれにつけて食べるとおいしいですよ。」
「んー、おいしい。」
「それから、スープをかけて食べてもいいんです。水ぎょうざですから。スープの中でもおいしいですよ。」
「あ、ほんとだ! おいしい。やわらかいから、食べやすいね。」
「うん。おいしいし、野菜と肉のバランスもいいよね。体によさそう。」
「ええ。中国人は食べることが好きなんだけど、それはもともと体のために大切だと考えてるからだって言われてるんです。」
「そうなんだ。」
「持ってきたものを入れたぎょうざはどうですか。スニョンさん、ナンシーさん。」
「キムチの味がして、おいしいよ。」
「ハムもおいしい。」
「他の人は?」
「カレー味、グッド!」
「オリーブもよく合ってる。」
「なっとうはねばねばがなくなってて食べやすい。」
「じゃ、よかったら、いろんな味のぎょうざを食べてみてください。」
「うん。このカレー味、食べてみて。」
「このキムチ味もどうぞ。」
いろいろな味のぎょうざを食べて、みんなは本当に楽しそうでした。メイリンは
(今回もみんなに助けられたけど、大成功(だいせいこう)! よかった!!)
と、本当にうれしくなりました。
「ああ、おいしかった!メイリンさん、ありがとう。」
「こちらこそ、みなさんありがとうございました。」
「こうやってみんなで作れて、中国料理っていいね。」
「ありがとう。それに、中国料理はみんなで食べて心と心がつながることも大切にしてると言われてます。」
「料理も文化だね。いろいろな考えかたがあらわれていて、おもしろいね。」
「そうだね。」
「ねえ、ときどき、いろいろな国の料理を作る会をしない?」
「いいね。そうしよう!」
それからときどき、食堂でいろいろな国の料理を作る会をすることになりました。料理をとおして、クラスメートたちはその国のことやおたがいのことがもっとわかるようになりました。メイリンは、料理にはみんなをつなげる力があることが、あらためてよくわかりました。そして、これからも料理をとおして、みんながもっと分かり合えるようになるといいなあ、と思いました。
「この間は本当にありがとう。でも、エビが食べられなくてざんねんだったから、もういちどチャレンジしたいと思ってるんだ。また来てくれるかな?」
「うん。つごうがつけば、行くよ。」
「うん。楽しかったから、また作りたい。」
「じゃ、こんどはぎょうざ、水(すい)ぎょうざを作ろうと思うの。中に入れるものはとくに決まりはなくて、何でもいいの。だから、こんどはだいじょうぶだと思う。」
「じゃ、食べたいものを持っていってもいい?」
「ぼくもれいぞうこにいろいろあるから、持ってってもいい?」
「うん。もちろん。ありがとう。」
こうして、つぎの日曜日の昼に集まることになりました。
日曜日、りょうの食堂に4人のクラスメートと2人のせんぱいが集まりました。日本人学生2人と留学生2人と、せんぱいは、メイリンの部屋のとなりに住んでいる、スニョンとナンシーです。メイリンは水ぎょうざの説明を始めました。
「今日は水ぎょうざを作ります。日本ではぎょうざと言うと、やきぎょうざをイメージすると思いますが、中国では水ぎょうざをイメージします。中国では主食として水ぎょうざを食べるんです。」
「へえ、日本では、白いごはんやチャーハンといっしょにぎょうざを食べるよね。」
「うん。おかずだよね。」
「同じぎょうざでも国によってちがうのね。」
日本人のクラスメートが口々に言いました。
「中国ではよく水ぎょうざをスープといっしょに食べます。ですから、今日は水ぎょうざとスープを作りたいと思いますが、いいですか。」
「ええ、お願いします。」
「では、はじめにぎょうざを作ります。ぎょうざの皮(かわ)も作れるんだけど、今日は売っているものを使いましょう。大きくてまるい皮を買ってきました。」
「ありがとう。」
「中に入れる具(ぐ)は、ぶたのひき肉と白菜にしましょう。これです。でも決まりがあるわけじゃないので、ほかにも好きなものを入れてください。」
「インドのカレー粉があったから、持ってきたよ。」
「ぼくはオリーブを持ってきた。スペインのオリーブだよ。」
「私はなっとう。」
韓国人のスニョンとアメリカ人のナンシーも食べ物を持って来てくれました。
「私はキムチ、持ってきた。」
「私はハム。」
「ありがとうございます。カレー粉はそのままでいいけど、持ってきたものはこまかく切って、あとでぶた肉にまぜるといいと思います。」
「はーい、わかりました。」
「では、白菜をこまかく切って、少し塩をふって手でもんでください。」
「はい、白菜をみじん切りね。こまかく切ることを日本語でみじん切りと言うよね。」
「ああ、日本語の勉強になります!」
「それで、塩を少しかけて、手でもむんだね。」
「やわらかくなったら、水が出ないようになるまで、しっかりしぼってください。」
「しっかりしぼって、水を切るんですね。これでいい?」
「はい。手でにぎってふったとき、水が下に落ちなければだいじょうぶです。じゃ、このボールに入れておいてください。」
「はい。」
「それから、ほしエビ、ほしてかわいたエビですが、これをミキサーに入れてこなにしておきます。ほしエビパウダーです。これを入れると、うま味(み)が出るんです。」
「ああ、おいしそうね。」
「ええ。これはうま味、おいしさを感じる味のことですが、それを出したいときは、どんな料理にも使えます。便利ですよ。れいぞうこに入れて取っておけます。」
「それはいいね。」
「ええ。ぜひ使ってみてください。うま味は、日本料理でも大切にされてますよね。」
「ええ。みそしるなどはうま味を感じることができる料理だと言いますね。」
「うま味は、人にとって必要な5つの味の1つだといわれているそうです。人は5つの味を感じることで、安全にひつようなえいようをとることができるそうです。」
「ああ、そうなのね。で、5つの味って?」
「甘い味、すっぱい味、しょっぱい味、にがい味、そしてうま味です。うま味を感じることはタンパクしつをとったサインになるそうです。」
メイリンは、上海にいたときに本で読んだことを思い出しながら、いっしょうけんめい説明しました。
「そうそう、みそしるを飲むと、うま味を感じる。みそはだいずから作られていてタンパクしつがある。勉強になる~。」
「そうそう。そして、ひき肉としょうゆとオリーブオイル、ごま油、ほしエビパウダー、こしょうをまぜてください。みなさんの持ってきたものも入れてください。白っぽくなるまで、まぜてください。」
「はい。」
「その間に、私はもっとおいしくするためのスパイスを作ります。ねぎとしょうがと、好きじゃなければ入れなくてもいいですが、コリアンダーかパクチーをこまかく切って、えっと、みじん切りにしておきます。」
「薬味(やくみ)だね。おいしそう。私はパクチーが好き。」
「好きなら、入れましょう。」
「お肉がそろそろ白くなってきた。」
「ああ、いい感じですね。じゃ、そこに、はじめにこまかく切った白菜を入れてまぜます。そのあとで、スパイスを、やくみですね、入れて、やさしくまぜます。」
「これでいい?」
「はい。いいです。じゃ、ぎょうざの皮(かわ)に肉を分けてのせて、皮のまわりに水をつけて半分におります。こんなふうに…。」
「はい。」
「そして、肉が外にでないように、おさえてしっかり閉じてください。それから、もういちど両方のはしに水をつけてくっつけます。まるくなりますね。」
「これでいい?」
「ああ、上手ですね。これはむかしの中国のお金、今で言うコインのような形です。お金を持ってきてくれるという意味があります。」
「そうですか。かわいいけど、そういう意味があるんだね。」
「ええ。じゃ、私も作ります。中国、とくに北のほうでは、むかしから旧正月、2月のはじめごろですね、によく食べます。家族でいっしょに作ることも多いですよ。」
「楽しそう。日本では、家族で作る料理というのは、あまり聞かないね。むかしは男の人は台所に入るな、と言われていたみたい。料理は女の人が作るものだと考えられてた。今、そう考えている男の人は結婚できないかもしれないけど。」
「そうなんですね。中国では、前から男の人も料理を作っていたようですよ。」
話している間に、ぎょうざが40個できました。
「じゃ、ぎょうざをゆでましょう。なべにおゆがわいたら、入れてください。ぎょうざとぎょうざがくっつかないように、ゆっくりおゆをかきまぜてください。」
「わかりました。」
「8分ぐらいゆでてください。その間に、いっしょに食べるレタスをちぎっておいてください。これから、スープを作ります。」
「どんなスープですか。」
「今日はたまごスープにしましょう。でも、どんなスープでもいいと思います。たとえば、野菜をにて作ったスープとか。ぎょうざといっしょにいただくので、味がうすいほうがいいですね。」
「へえ。自由でうれしいね。家にあるもので作れそう。」
「ええ。それが中国料理のとくちょうの1つだと思います。じゃ、しいたけをほそく切ってください。それから、たまごを1つわって、まぜておいてください。」
「はい。」
「それから、水をあたためながらしいたけと塩を入れて、わきはじめたら、たまごをゆっくり少しずつ入れます。卵がういてきたら、火を止めて、カップに入れます。」
「これでいいですか。」
「いいですね。おいしそうです。これでスープができました。」
「ぎょうざ、そろそろ8分たちますね。」
「そうですね。ぎょうざを取る前に、こうやって、ちぎったレタスをざるに入れて、それをぎょうざをゆでているなべに入れます。」
「へえ、ぎょうざの上に入れるんだ。」
「ええ。それでやわらかくなるまでぎょうざといっしょににます。あ、そろそろいいですね。じゃ、火を止めましょう。」
「はい。」
「で、レタスの水を切って、おさらにおきます。ぎょうざも水を切って、レタスの上におきます。これでできあがりです。」
「わあ、おいしそう!」
「さいごに、タレを作ります。しょうゆとお酢(す)とさとうとごま油と、みじん切りにしたねぎとショウガをまぜたらできあがりです。」
「わあ、かんたんね。」
「かんたんですけど、おいしいですよ。これで、全部できました!」
「ありがとう。よくわかりました。」
「じゃあ、さっそくいただきましょう。」
できあがった料理を見て、みんなうれしそうでした。
「いただきましょう。」
「ぎょうざはレタスといっしょにたれにつけて食べるとおいしいですよ。」
「んー、おいしい。」
「それから、スープをかけて食べてもいいんです。水ぎょうざですから。スープの中でもおいしいですよ。」
「あ、ほんとだ! おいしい。やわらかいから、食べやすいね。」
「うん。おいしいし、野菜と肉のバランスもいいよね。体によさそう。」
「ええ。中国人は食べることが好きなんだけど、それはもともと体のために大切だと考えてるからだって言われてるんです。」
「そうなんだ。」
「持ってきたものを入れたぎょうざはどうですか。スニョンさん、ナンシーさん。」
「キムチの味がして、おいしいよ。」
「ハムもおいしい。」
「他の人は?」
「カレー味、グッド!」
「オリーブもよく合ってる。」
「なっとうはねばねばがなくなってて食べやすい。」
「じゃ、よかったら、いろんな味のぎょうざを食べてみてください。」
「うん。このカレー味、食べてみて。」
「このキムチ味もどうぞ。」
いろいろな味のぎょうざを食べて、みんなは本当に楽しそうでした。メイリンは
(今回もみんなに助けられたけど、大成功(だいせいこう)! よかった!!)
と、本当にうれしくなりました。
「ああ、おいしかった!メイリンさん、ありがとう。」
「こちらこそ、みなさんありがとうございました。」
「こうやってみんなで作れて、中国料理っていいね。」
「ありがとう。それに、中国料理はみんなで食べて心と心がつながることも大切にしてると言われてます。」
「料理も文化だね。いろいろな考えかたがあらわれていて、おもしろいね。」
「そうだね。」
「ねえ、ときどき、いろいろな国の料理を作る会をしない?」
「いいね。そうしよう!」
それからときどき、食堂でいろいろな国の料理を作る会をすることになりました。料理をとおして、クラスメートたちはその国のことやおたがいのことがもっとわかるようになりました。メイリンは、料理にはみんなをつなげる力があることが、あらためてよくわかりました。そして、これからも料理をとおして、みんながもっと分かり合えるようになるといいなあ、と思いました。