Coming soon!
荷物をバスの中の荷物置き場に置いて、座席に着いても、旅行の興奮がなかなかおさまりませんでした。
「11時にバスの電気を消します。」
運転手さんから、そうアナウンスがありました。
あと、30分くらいあります。
急いでサンドイッチを食べて、お茶を飲んでいると、ひろ子さんが言いました。
「シャルマさん、ありがとうね。」
シャルマはびっくりしてひろ子さんを見ました。
「私、こんなにきれいな景色、はじめてかもしれない。」
ひろ子さんの顔は少し赤くなっていました。
「こんな楽しい旅行にさそってくれてありがとう。本当に楽しかった。それに…。」
ひろ子さんは続けました。
「シャルマさんが、この旅行のために、たくさんいろいろな事をしらべてくれたでしょう。それがとてもうれしかった。」
シャルマはあわてて言いました。
「ぼくのせいで、ひろ子さんがかぜをひいてしまったでしょう。あやまるために旅行に呼んだんだから、あたりまえだよ。」
ひろ子さんはシャルマの目を見て、
「そんなの気にしていないよ。もうかぜはすっかり良くなったし…。でも、次から5分遅れたら帰るからね。」
二人は顔をおたがいに見て笑いました。
11時になって、バスの電気が消えました。
昨日の夜のバスと違って、シャルマはなかなか寝ることができませんでした。
今日、京都で見たことをいろいろ思い出していました。
「楽しかった。」
心の底からシャルマはそう思いました。
そして、
「ひろ子さんと一緒だから、一人で来るよりずっと楽しかったのだろうな。」
そう思いました。
シャルマはとなりにすわっているひろ子さんの手に自分の手をかさねました。
ひろ子さんはかるくシャルマの手をにぎってくれました。
「今度はインドへ行こう。ひろ子さんと一緒に。インドのきれいな風景をひろ子さんに見せてあげよう。そして、ヒンズー教のお寺にも一緒に行こう。そして、バラタナティヤムを見せてあげよう。」
シャルマは心の中でそう言いました。
寝る前にシャルマは思いました。
「もう恋愛ロールプレイングゲームはやめよう。」
バスは東京へ向かって走っています。
シャルマは、
「このバスは新しい朝に向かって走っている。」
そう思いました。
そんな気持ちで、しばらくすると眠りにつきました。
荷物を網棚において、座席に着いても、旅行の興奮がなかなか収まりませんでした。
「11時にバスの電気を消します。」
運転手さんから、そうアナウンスがありました。
あと、30分くらいあります。
急いでサンドイッチを食べて、お茶を飲んでいると、ひろ子さんが言いました。
「シャルマさん、ありがとうね。」
シャルマはびっくりしてひろ子さんを見ました。
「私、こんなにきれいな景色、初めてかもしれない。」
ひろ子さんの顔は少し赤くなっていました。
「こんな楽しい旅行に誘ってくれてありがとう。本当に楽しかった。それに…。」
ひろ子さんは続けました。
「シャルマさんが、この旅行のために、たくさんいろいろな事を調べてくれたでしょう。それがとてもうれしかった。」
シャルマは慌てて言いました。
「僕のせいで、ひろ子さんが風邪をひいちゃったでしょう。お詫びにこの旅行に誘ったんだから、当然だよ。」
ひろ子さんはシャルマの目を見て、
「そんなの気にしていないよ。もう風邪はすっかり良くなったし…。でも、次から5分遅刻したら帰るからね。」
二人は顔を見合わせて笑いました。
11時になって、バスの電気が消えました。
昨夜のバスと違って、シャルマはなかなか寝付けませんでした。
今日、京都で見たことをいろいろ思い出していました。
「楽しかった。」
心の底からシャルマはそう思いました。
そして、
「ひろ子さんと一緒だから、一人で来るよりずっと楽しかったんだろうな。」
そう思いました。
シャルマは隣に座っているひろ子さんの手に自分の手を重ねました。
ひろ子さんは軽くシャルマの手を握ってくれました。
「今度はインドへ行こう。ひろ子さんと一緒に。インドのきれいな風景をひろ子さんに見せてあげよう。そして、ヒンズー教のお寺にも一緒に行こう。そして、バラタナティヤムを見せてあげよう。」
シャルマは心の中でそう言いました。
眠りにつく前にシャルマは思いました。
「もう恋愛ロールプレイングゲームはやめよう。」
バスは東京へ向かって走っています。
シャルマは、
「このバスは新しい朝に向かって走っている。」
そう思いました。
そんな気持ちで、しばらくすると眠りにつきました。