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夏休みが終わった10月、シュテファンはすぐに食堂に行きました。中に入ると、まどの近くに1人用の席がならんでいました。もうすわってコーヒーを飲んでいる学生もいます。
「ああ、きれいでおしゃれだ。いいね。よかった、よかった」
そこにカールと川村さんも来ました。
「早く見たくて」
「ぼくも。」
2人ともうれしそうでした。
「この席があれば、1人で食べても、だれかに『ともだちがいない』とか言われない。もうトイレで食べなくてもだいじょうぶ」
川村さんは言いました。
「もちろん!」
とシュテファンは言いました。
「1人でも来やすくなった」
カールも言いました。
3人は食堂の山田さんに会いに行きました。
「いろいろおせわになりました。ありがとうございました」
「いえ、きれいになったし、おきゃくさんもふえそうだし、よかったです。1人用の席の前には『こんでいる時は食事が終わったらつぎの人にせきをゆずってください。』という紙をはっておきます」
「ありがとうございます。よろしくおねがいします」
3人は言いました。シュテファンは、「もやもや」がなくなって、はればれとした気持ちになりました。
今日も食堂の1人用の席に学生がすわっています。もう1人で食事をしていると言って、めずらしがってSNSに書く学生もいなくなりました。トイレで食事をする学生もいなくなりました。みんなが楽しく大学生活を送れるようになったようです。
「ああ、気持ちがいい」
シュテファンはそう言って、りょう手を上げてのびをしながら、空を見ました。空には、くもが一つもなくて、シュテファンの気持ちのようでした。
シュテファンは、ドイツでは自分の心の中の「もやもや」に、日本ではドイツとはちがう文化の中で「もやもや」に立ち向かって、「もやもや」を、かいけつしました。そんなけいけんをしたシュテファンは、心の中に前よりも大きいゆうきがあります。そして、このけいけんとゆうきは、しょうらいドイツと日本で仕事をするというゆめに、つれていってくれるような気がしました。
おわり
夏休みが終わった10月、シュテファンはすぐに食堂に行きました。中に入ると、まどぎわに1人用のカウンター席がならんでいました。もうすわってコーヒーを飲んでいる学生もいます。
「ああ、きれいでおしゃれでいい感じ。よかった、よかった」
そこにカールと川村さんも来ました。
「早く見たくて」
「ぼくも」
2人ともうれしそうでした。
「この席があれば、1人で食べても、だれかに友達がいないとか言われないね。もうトイレで食べなくてもだいじょうぶね」
川村さんは言いました。
「もちろん!」
とシュテファンは言いました。
「1人でも来やすくなったね」
カールも言いました。
3人は食堂の山田さんのところに行きました。
「いろいろおせわになりました。ありがとうございました」
「いえ、きれいになったし、お客さんもふえそうだし、よかったです。1人用の席の前には『こんでいる時は食事が終わったらつぎの人にせきをゆずってください。』という紙をはっておきますね」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
3人は言いました。シュテファンは、「もやもや」がなくなって、はればれとした気持ちになりました。
今日も食堂の1人用の席に学生がすわっています。もう1人で食事をしていると言って、めずらしがってSNSに書く学生もいなくなりました。トイレで食事をする学生もいなくなりました。みんなが楽しく大学生活を送れるようになったようです。
「ああ、気持ちがいいなあ」
シュテファンはそう言って、りょう手を上げてのびをしながら、空を見ました。空には雲が一つもなくて、シュテファンの気持ちのようでした。
シュテファンは、ドイツでは自分の心の中の「もやもや」に、日本ではドイツとはちがう文化の中で「もやもや」に立ち向かって、「もやもや」をのりこえたのです。そんなけいけんをしたシュテファンは、心の中に前より大きいゆうきが生まれているのを感じました。そして、このけいけんとゆうきは、しょうらいドイツと日本で仕事をするというゆめに、つれていってくれるような気がしました。
終わり